シキミ酸
シキミ酸は日本においてシキミ(樒)の果実から発見された化合物であり、インフルエンザ治療薬であるタミフルの製造原料として利用されています。シキミ酸は多様な薬理効果を有し、医薬・化粧品原料や食品素材としての幅広い用途が期待されます。
我々はシキミ酸を植物原料から高効率生産させるバイオプロセスを確立しており、さまざまな用途への展開を目指しています。
シキミ酸の概要
シキミ酸は植物や微生物において生産される芳香族化合物全般の共通の前駆体となっている環状ヒドロキシ酸であり、インフルエンザ治療薬であるタミフルの製造原料として知られています。
シキミ酸は、抗血栓や抗炎症作用、美白や育⽑効果、殺菌作用といったさまざまな薬理効果を有する天然由来の化合物であり、医薬品、化粧品、および機能性⾷品素材の分野で幅広い用途が存在します。
また、シキミ酸は分子内に多くの光学活性点を有することから、さまざまな生理活性物質の合成原料としても有用です。
シキミ酸は従来、⼋⾓として知られるトウシキミの果実から得られていましたが、収量が低く、供給も不安定という問題がありました。
我々は、コリネ型細菌の内在性代謝経路の強化・改変により、世界最高水準のシキミ酸生産能力を誇る菌の開発に成功し、本菌を用いたバイオプロセスの最適化を通じて、再生可能な植物原料からシキミ酸を高生産させる技術を確立しました。
シキミ酸のさまざまな用途の実用化を目指し、さらなる技術改良に取り組んでいます。
用途
医薬品・ 機能性食品素材 |
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化粧品 |
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その他 |
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