フェノール
地球環境保全(e.g. CO2排出量の削減)やSDGs(持続可能な開発目標)、LCA調査(製品の環境負荷の数値化)に取り組む企業が増えています。グリーンケミカルズでは、石油化学原料由来製品の環境負荷低減に有効なフェノールを開発しています。
フェノールの概要
フェノールは芳香族化合物の1種であり、成形材料として不可欠なフェノール樹脂(車両関係部品等)、ポリカーボネート樹脂(各種家電、OA機器等)とエポキシ樹脂(半導体封止材等)を構成するビスフェノールAの原料として広く用いられています。
現在流通しているフェノールは、石油を原料とする典型的なCO2排出量の多い石油化学プロセス(クメン法等)により製造されています。
我々は再生可能な植物資源からバイオプロセスを利用したグリーン化学品を生産し、循環型社会や脱炭素社会の実現に貢献することを目的として、フェノール高生産技術の開発を進めてきました。
フェノールはタンパク質変性作用があり、強い細胞毒性を示す化合物のためにバイオプロセスによる生産は極めて困難とされてきました。
我々はフェノールの高細胞毒性を回避しつつ高濃度化を実現するために、2段工程法によるバイオプロセスを開発しました。
具体的には、第1段工程菌(多段階の反応を担う)を用いて糖からフェノール生産の代謝経路における前駆体である4-ヒドロキシ安息香酸(フェノールより細胞毒性が1/10程度と低い)までを生産し、つぎに第2段工程菌(1ステップの反応のみを担う)を用いて極めて短時間かつ高収率で4-ヒドロキシ安息香酸をフェノールへ変換します。
また、本バイオプロセスで生産されたフェノールから濃縮・精製工程を経て製造したフェノール樹脂は、現行の石油化学プロセスで生産されたものと同等の性能を有することを確認しています。
用途
ビスフェノールA |
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フェノール樹脂 |
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その他 |
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特許情報
特許番号 第5932649号 |
コリネ型細菌形質転換体及びそれを用いるフェノールの製造方法 |
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特許番号 第5932660号 |
コリネ型細菌形質転換体及びそれを用いるフェノールの製造方法 |
特許番号 第5996434号 |
コリネ型細菌形質転換体及びそれを用いるフェノールの製造方法 |
特許番号 第5887277号 |
コリネ型細菌形質転換体及びそれを用いるフェノールの製造方法 |